漫然懐古紀行

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常磐炭礦内郷礦 扇風機室跡

2025-05-10 21:21:40
目次

住吉坑の扇風機が設置されていた「扇風機室」の遺構。

炭鉱には、坑内の汚れた空気を坑外に排気し、坑内に外気を坑内に取り込むための大型の扇風機が設置されていました。

扇風機は、①坑内で働く人たちへの酸素の供給、②坑内で発生等する有毒ガス(一酸化炭素、硫化水素等)や爆発の危険があるメタンガス濃度の希釈と坑外への排出、③採掘に使用する機械類からの発熱や地熱等による坑内の温度上昇の抑制、のために設置されるもので、炭鉱やそこで働く人たちの生命線となるものであることから、可用性の維持が必要な、重要な設備の一つでした。

この遺構は常磐興産の私有地内にあり、施設内への立ち入りは許可が必要ですが、地元NPO法人いわき市ヘリテージツーリズム協議会の有料ガイドに参加することで見学が可能です。

ツアーでは丁寧・詳細に案内してもらえますが、他地域の炭鉱ガイドツアーと比べるとガイド料がかなり高いのが難点。

扇風機室内部の様子

坑内へ続く換気口はレンガ造り

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ゆきかぜ

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